「会社名で検索しても、自社のホームページが以前より下に表示されるようになった」
「今まで上位に表示されていたキーワードで、突然見つからなくなった」
「何も更新していないのに、知らないページが大量に検索結果に出ている」
このような異変が起きると、
「Googleの仕組みが変わったのかな?」
「競合サイトが増えたから?」
「SEO対策が足りない?」
と考える方も多いのではないでしょうか。
もちろん、検索順位はさまざまな理由で変動します。
しかし、急激に順位が落ちた場合や、自分たちが作った覚えのないページが検索結果に表示されている場合は、ホームページの感染や改ざんが関係している可能性もあります。
第三者によって大量のスパムページを作られたり、怪しいサイトへ転送されたりした結果、検索エンジンから問題のあるサイトと判断されるケースもあるのです。
今回は、自社サイトの検索順位が突然落ちたときに確認したいポイントと、感染や改ざんが検索結果にどのような影響を与えるのかを、Webに詳しくない方にも分かりやすくご紹介します。
検索順位が落ちた=スパム判定とは限りません
まず知っておきたいのは、検索順位が下がったからといって、必ずしもGoogleからスパムサイトと判断されたわけではないということです。
検索順位が変動する理由には、
- Googleの検索アルゴリズムの変更
- 競合サイトの情報が充実した
- 自社サイトの情報が古くなった
- ページの内容や構成を変更した
- サーバー障害や表示速度の低下
- ホームページの設定ミス
- サイトの感染や改ざん
など、さまざまなものがあります。
そのため、順位が落ちたからといって、すぐに「ペナルティを受けた」と決めつける必要はありません。
一方で、
「何も変更していないのに突然順位が大きく落ちた」
「知らないページが検索結果に大量に出ている」
という場合は注意が必要です。
単なる順位変動ではなく、ホームページ内部で自分たちの知らない変化が起きている可能性があります。
こんな異変があったら注意したい
感染や改ざんが起きているホームページでは、さまざまな症状が現れます。
特に次のような異変がないか確認してみましょう。
知らないページが検索結果に表示されている
自社の会社名やドメイン名で検索したときに、
- 海外の通販サイトのようなページ
- ブランド品や薬品に関するページ
- ギャンブル関連のページ
- 外国語で書かれたページ
- 意味不明なタイトルのページ
などが表示されることがあります。
もちろん、自社ではそんなページを作った覚えはありません。
これは、第三者がホームページへ侵入し、大量の不正ページを作成している可能性があります。
特にWordPressなどのCMSを利用している場合、古いプログラムやプラグインの弱点を狙われ、不正なページを自動生成されるケースがあります。
検索結果のタイトルや説明文がおかしい
ホームページ自体を開くと正常に見えるのに、Googleの検索結果では、
「知らない外国語のタイトルになっている」
「自社とは関係のない商品名が表示されている」
「怪しい通販サイトのような説明文になっている」
という場合もあります。
これは、ホームページのファイルやデータベースが書き換えられている可能性があります。
管理者が普通にアクセスしたときには正常に見えるよう細工されていることもあるため、
「自分のパソコンでは普通に表示されるから大丈夫」
とは限りません。
検索結果からアクセスすると、別のサイトへ飛ばされる
Google検索から自社サイトをクリックしたところ、
- 海外の通販サイト
- 怪しい広告サイト
- 不審なアプリのダウンロードページ
- まったく関係のないWebサイト
へ転送されることがあります。
これを「リダイレクト」と呼びます。
本来、リダイレクト自体はURL変更などでも使われる正常な仕組みです。
しかし、改ざんによって悪用されることがあります。
さらに厄介なのは、
- Google検索から来た人だけ転送する
- スマートフォンの利用者だけ転送する
- 初回アクセス時だけ転送する
- 特定の国や地域からのアクセスだけ転送する
といった仕組みが使われる場合があることです。
そのため、会社の担当者が確認しても異常を再現できず、お客様からの連絡で初めて気づくケースもあります。
なぜ知らないページが大量に作られるの?
攻撃者がホームページへ侵入する目的のひとつに、自分たちのスパムページを検索結果に表示させることがあります。
すでに長年運営されている企業サイトは、検索エンジンから一定の評価を得ている場合があります。
攻撃者はそのサイトへ侵入し、その評価を悪用して、
- 不正な商品販売ページ
- 偽物の通販ページ
- 海外向けスパムページ
- 他サイトへ誘導するためのページ
などを大量に作成することがあります。
見た目上は会社のホームページに変化がなくても、裏側では数百、数千という知らないページが作られていることもあります。
そして、それらの不正ページが検索エンジンに登録されると、サイト全体の検索評価に悪影響を与える可能性があります。
「site:自社ドメイン」で一度検索してみる
比較的簡単にできる確認方法として、Googleで、
「site:自社ドメイン」
と検索する方法があります。
たとえば、自社サイトが「example.co.jp」なら、
「site.co.jp」
と検索します。
すると、そのドメイン内でGoogleに登録されているページを確認できます。
そこで、
- 作った覚えのないページ
- 見覚えのない外国語タイトル
- 怪しい商品名
- 不自然な大量のページ
などが表示されていないか確認してみましょう。
ただし、この方法だけですべての感染や改ざんを発見できるわけではありません。
あくまで、異変に気づくためのひとつの確認方法として考えてください。
Google Search Consoleも確認する
Google Search Consoleを導入している場合は、次のような項目を確認します。
- セキュリティ上の問題
- 手動による対策
- インデックス登録状況
- クロールエラー
- 検索パフォーマンスの急激な変化
特に「セキュリティ上の問題」や「手動による対策」に警告が表示されている場合は、内容を確認する必要があります。
ただし、警告がないから絶対に安全とは限りません。
感染直後でまだ検出されていなかったり、検索エンジンから見えにくい形で改ざんされていたりする可能性もあります。
Search Consoleの情報だけで判断せず、ホームページやサーバーの状態も合わせて確認することが重要です。
怪しいページを見つけたら、すぐ削除すればいい?
自分たちが作った覚えのないページを見つけたら、
「とにかく削除しよう」
と思うかもしれません。
しかし、不正ページだけを削除して終わりにするのは危険です。
なぜなら、ページが作られたということは、何らかの方法で第三者がホームページへ侵入した可能性があるからです。
目に見える不正ページを削除しても、
- 不正なプログラムが残っている
- 攻撃者が再侵入するための裏口がある
- 別の場所にも改ざんファイルがある
- データベースにも不正な情報が登録されている
という可能性があります。
表面だけきれいにしても、数日後に同じページが復活するケースもあります。
重要なのは、
「何を削除するか」だけではなく、「なぜ不正ページが作られたのか」を確認することです。
検索順位が急落したときの確認ポイント
検索順位の急落とともに異変を感じた場合は、次のような点を確認しましょう。
- いつ頃から順位が落ちたか
- どのキーワードやページで順位が落ちたか
- 知らないページが検索結果に出ていないか
- 検索結果のタイトルや説明文がおかしくないか
- 怪しいサイトへ転送されないか
- Google Search Consoleに警告がないか
- WordPressやプラグインが長期間更新されていない状態ではないか
- サーバーやPHPの環境が古くないか
特に「更新していないから何も起きていないはず」と考えるのは注意が必要です。
むしろ長期間更新されていないことによって、古いプログラムの脆弱性が残り、攻撃を受けやすくなっている場合があります。
復旧は「不正ページを消して終わり」ではありません
感染や改ざんが確認された場合、一般的には次のような流れで対応します。
まず、ホームページやサーバー内を調査し、被害の範囲を確認します。
そのうえで、
- 不正なページやファイルを除去する
- 改ざんされたファイルを修復する
- 不正なプログラムや裏口が残っていないか確認する
- WordPressやプラグインの脆弱性を確認する
- パスワードを変更する
- 必要に応じてGoogleへ再審査を依頼する
といった対応を行います。
さらに、再発を防ぐために、
- WordPressやプラグインを更新する
- 不要なプラグインやテーマを削除する
- 定期的なバックアップを行う
- セキュリティ対策を見直す
- サーバー環境を確認する
ことも大切です。
古いサーバー環境が問題になっていることも
感染や改ざんをきっかけに調査してみると、
「PHPが古すぎてWordPressを最新版にできない」
「サーバーの仕様が古く、十分なセキュリティ対策ができない」
「制作会社が管理していて、自社では契約情報すら分からない」
ということもあります。
その場合は、感染したサイトを復旧するだけでなく、サーバー移転や管理体制の見直しを検討したほうがよいかもしれません。
ただし、感染したホームページをそのまま新しいサーバーへコピーすると、不正なファイルまで一緒に移してしまう可能性があります。
そのため、
現状調査 → 感染・改ざんの除去 → 安全性の確認 → 新しい環境への移転
という順序で進めることが重要です。
「SEO会社に相談すればいい?」と迷ったら
検索順位が落ちると、まずSEO会社への相談を考える方もいるでしょう。
もちろん、検索順位の低下がコンテンツや競合サイト、検索アルゴリズムの変化によるものであれば、SEOの視点が必要です。
しかし、
- 知らないページが増えている
- 検索結果のタイトルがおかしい
- 怪しいサイトへ転送される
- Googleからセキュリティ警告が来ている
- WordPressやサーバーが長期間更新されていない
といった症状がある場合は、SEOだけの問題ではない可能性があります。
ホームページ、WordPress、サーバー、セキュリティ、検索状況をまとめて確認し、まず原因を切り分けることが大切です。
まとめ:何もしていないのに順位が落ちた時こそ、サイトの状態を確認しましょう
検索順位が突然落ちると、
「Googleのアップデートかな?」
「競合に負けたのかな?」
と考えがちです。
しかし、
- 更新していないのに知らないページが増えている
- 外国語のページが検索結果に出ている
- 検索結果のタイトルや説明文がおかしい
- 怪しいサイトへ勝手に転送される
という場合は、感染や改ざんの可能性も考える必要があります。
大切なのは、慌ててSEO対策を始めたり、怪しいページだけを削除したりするのではなく、まず何が起きているのかを確認することです。
そして感染が確認された場合は、不正なファイルの除去だけでなく、侵入経路の確認、再発防止、検索結果の正常化まで含めて対応する必要があります。
「何も更新していないのに、検索順位が急に落ちた」
「知らないページが大量に検索結果に出ている」
「自分たちでは原因が分からない」
「サーバーも古く、どこから手を付ければいいか分からない」
そんな場合は、ホームページだけでなく、サーバーやWordPress、検索状況も含めて、一度現在の状態を確認してみてはいかがでしょうか。

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