インフラ関係

【インフラ移管レポート】AWSからさくらのクラウドへ — 円安と世界情勢を踏まえた選択

こんにちは。弊社ではこのたび、長年使用していたAWS(Amazon Web Services)から、さくらインターネットの「さくらのクラウド」へインフラを全面的に移管しました。

クラウドインフラといえばAWSをはじめ、GCPやAzureといったグローバルサービスが主流ではありますが、私たちはあえて「国産クラウド」を選ぶという決断をしました。今回は、その理由と背景をブログ記事としてまとめます。


なぜAWSから移管したのか?主な理由4つ

1. 円安によるコスト上昇

ここ数年、円安の進行によりドル建てであるAWSの利用料が大きく上昇しています。為替差益を気にせず安定したコスト管理をするためには、国内通貨で決済可能なクラウド基盤への移行が必要だと感じました。

2. 世界情勢とトランプ関税の不透明性

現時点ではクラウド関連のサービスに大きな影響はありませんが、アメリカの政権交代や保護主義的な動きは予断を許しません。重要なインフラを海外に依存しすぎるリスクを再認識したのも大きな要因です。

3. 国内でのデータ管理の安心感

災害・地政学リスク・通信規制など、あらゆる「もしも」に備えて、日本国内の企業にデータを預けることが、長期的には安心につながると考えました。

4. 日本企業への貢献意識

昨今、IT貿易赤字の拡大が問題視されています。外資クラウド企業に多額の費用を払い続けるよりも、国内の技術企業を支援し、日本に納税する企業と共に成長していきたいという思いがあります。


さくらのクラウドに対する評価と期待

正直に言えば、AWSと比べて「さくらのクラウド」の機能やエコシステムにはまだまだ発展途上の部分も感じます。特にマネージドサービスの豊富さやグローバルネットワークの強靭さでは敵いません。

しかし、以下の点で非常に魅力的です。

  • コストが明確でわかりやすい
  • サポートが日本語で丁寧かつ迅速
  • データセンターが国内にあり、信頼性が高い
  • 日本の中小企業・スタートアップを支える姿勢

国産クラウドとして、今後の進化に大いに期待しています。


最後に

インフラの選定は、単なるコスト比較だけでなく「どこに信頼を置くか」「どの企業と長く付き合うか」という判断が求められる時代になってきました。

私たちは今後も、持続可能で、日本の技術と経済に少しでも貢献できる選択を模索しながら、サービス提供を続けてまいります。